アラトリステ☆17世紀、スペイン──

かつて栄華を極めたこの国に、最高の戦士と称される一人の男がいた。
    <誇り>は戦場に求め  画像
    <義>は友に捧げ
    <愛>は心に秘める


アラトリステ
ALATRISTE
2006年 スペイン
監督・脚本: アグスティン・ディアス・ヤネス
原作: アルトゥーロ・ペレス=レベルテ
    『アラトリステ』(イン・ロック)
音楽: ロケ・バニョス
出演: ヴィゴ・モーテンセン (ディエゴ・アラトリステ)
    ウナクス・ウガルデ (イニゴ・バルボア)
    エドゥアルド・ノリエガ (グアダルメディーナ伯爵)     
    ハビエル・カマラ (オリバーレス伯爵)
    アリアドナ・ヒル (マリア)
    エレナ・アナヤ (アンヘリカ・アルケサル)
    フアン・エチャノベ(フランシスコ・デ・ケベード)
    エドゥアルド・フェルナンデス(セバスティアン・コンポス)
    ブランカ・ポルティージョ (エミリオ・ボカネグラ神父)
    エンリコ・ロー・ヴェルソ(グアルテリオ・マラテスタ)
    ナチョ・ペレス(少年期のイニゴ)
    ナディア・デ・サンティアゴ(少女期のアンヘリカ)
1622年、フランドル。オランダ軍へ夜襲をかけるスペインの歩兵連隊に
“カピタン”(隊長)”の異名をとる男、ディエゴ・アラトリステいた。
夜襲は成功したが、戦友・ロペを失う。ロペはディエゴに息子イニゴを託す。
ディエゴはイニゴを従者として身近に置き、軍人にはしたくないという
ロペの意思どおり、イニゴに読み書きを教えるが、イニゴは剣の道を密かに志す。

ディエゴは戦のない時には生活のために刺客をしていたが、
ある日、奇妙な仕事が舞い込む。
イングランドから来る二人の旅人の暗殺をイタリア人の刺客とせよとの依頼であった。
引き受けたものの、二人を見てこの暗殺には裏があると感じたディエゴは
二人を逃すが・・・。

ヴィゴさんがスペインで映画を撮っている・・・
情報は早くから耳にしていたのですが、
日本公開の話がなかなか出てこなくて、どうしたんだろ~?って思ってましたら、
昨年末にようやく公開されまして・・・でも、
地方には来ないな・・・と、あきらめてました。
が、なんと、今頃になってやってきました♪
嬉しいなぁ・・・お隣では『おくりびと』が再上映中・・・松竹系の映画館としては
久々の賑わいですが、こちらは私を含めて二人でした(^^;)貸切状態(笑)
まぁ、スペインの映画だし、宣伝してないし、しょうがないか。

さてさて、本題・・・
時は1600年代初~中期、ところはスペイン。
さすがによくわからない時代なので、ちょっとだけ予習をしていきました。
日本は江戸時代が始まったばかり。戦国の世が終わり、鎖国をして
江戸文化の成長期、そんな時代です。一方・・・
新大陸発見以降、植民地や領土を広げた黄金期を経たスペインは崩壊寸前。
1568年にネーデルランド(現・オランダ、ベルギー)では
スペインの搾取に反発した新教徒(プロテスタント)たちが
反乱を起こしていた・・・映画の背景は宗教的な戦いを呈している
この戦争(八十年戦争)の中期から始まります。
主人公・ディエゴ・アラトリステは傭兵として、グアダルメディーナ伯爵の元で
戦いますが、日本のような主従関係とは異なり戦争がなければ
仕事がないわけで、自分で何とかしなければならない。剣の腕が立つ彼は
剣の仕事・・・暗殺を請け負ったりするわけで、かなり危うい生活状態。
スペイン内部はというと、スペインは旧教(カトリック)ですから、
異教徒を敵視し、異端審問所で断罪にしようと躍起になっております。
    この、異端審問所での断罪については
    『宮廷画家ゴヤは見た』を観ておいてよかったわ~(笑)
    ゴヤの時代は『アラトリステ』より150年以上も後なんだけど、
    あんまり代わってないように思えるのはなんだか凄いことなんじゃない?
    そうそう、イニゴ役のウナクス・ウガルデくんは『ゴヤ』にも出演してますね
    忘れてますが(^^;)
    また、『エリザベス:ゴールデン・エイジ』に描かれているように
    イングランドはプロテスタントを国教としているので、敵視し、
    戦争を仕掛けて負けてしまったという過去を踏まえた、
    エピソードも盛り込まれておりました。
国王フェリペ4世は政治より趣味の人で、
世のことは寵臣オリバーレス伯爵にお任せ状態。
教会でも王室でも、腕の立つディエゴは
重宝な存在として利用しようとするわけですが、
そう好き勝手に使われないところがカッコいいところ。
とある女性との悲恋話も織り込まれていて、これが泣かせてくれるのです。
亡き戦友の息子イニゴはディエゴのもとで成長し、
この物語の語りべともなるのですが、
彼の男としての成長振りも描かれて、こちらも気になるところ。
ディエゴとイニゴの宿敵も現れて、彼との対決もあるのですが
簡単に終わらないのも面白かったです。
お話はかなり長い時間を描いていますので、
大河ドラマのダイジェスト版みたいで話が飛んだりして
わかり辛いところもありますが、ディエゴの孤高の剣士のような生き様は
侍みたいで日本人でも理解できるところでした。
なんで、自分たちは殺し合いをしなければならないのか?と
問う場面もあり、それこそどこかの大河ドラマみたい・・・とも思いましたが、
不器用でも自分に正直に生きる主人公が愛されるのは
どこの国も同じなのね、とラストシーンに涙しながら思いました。
映像的には当時の絵画を見ているような雰囲気・・・
色とか、光の差し具合とか、そのまま絵画になりそうで
1シーンだけそういうシーンがあって、かなり意識してそうです。
面白かったのが音響・・・犬や鳥の鳴き声がよく入っていて、
鶏とか飼っている様子が見えなくてもわかるの(笑)
衣装も凝ってましたね。皮の透かしというか抜いて作ってある模様や
ボタンとか襟とか独特な感じで素敵でした。
気になった小道具(?)が、
ディエゴがさっと取り出すバンダナみたいなもの。
頭にかぶっている時もあるし、相手を思いやるシーンの小道具として
かなり印象的なものになっています。

そのディエゴを演じたヴィゴさん、かなりカッコよかったです。
泥にまみれても、貧乏でも、歳をとってもカッコいいです♪
    “王様”よりこっちの方が好いかも・・・
英語じゃない・・・というのも、なんだか好い感じです。
   ヴィゴさんはお父さんがデンマークの方で、
   デンマーク語はもちろんスペイン語、フランス語は堪能なのだとか。
衣装でもマント系(?)が好きなので、それだけで高ポイントです(笑)
原作はスペインでは大ベストセラー小説で、5巻のシリーズもの。
日本でも最近、発売されました。
映画とは大分違っているようなので、読んでみたいと思ってます。
帰りに本屋に寄ったら・・・なかった(泣)

いつもこういう知らない時代や国の話の映画を観ては
自分の無知や不勉強さに情けなく思うのだけれども、
映画を観て知るというのは一番の楽しみなのかもしれません。
観た動機は不純でも(笑)、ひとつの映画を観て、
その時代、その国を知り、興味を持って調べるのも楽しいですし、
他の映画とリンクしたりパズルのように組み合わさったりしたときの楽しさは、
観終わった時以上に大きいものになります。

知らないことがあるっていいじゃない?(笑)
今度は『オーストラリア』へ行こうかな♪
追記:   ↑へ、行って来ました(^^)感想はこちら
                         ヴィゴさんのFilmography

アラトリステ (1)
イン・ロック
アルトゥーロ・ペレス・レベルテ

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この記事へのコメント

なな
2009年07月20日 22:32
こんばんは
ひらで~さん 偉い!
ちゃんと予習して,そのうえわかりやすく解説まで。
わたしはDVDだったので
わからなくなったらそのたびに止めて
ネットでいろいろ調べたり,
オフィシャルサイトの
キャスト説明を読んだりしながら観ました。
いきなり劇場で観てたら
もっとちんぷんかんぷんだったろうなぁ。
とりあえずヴィゴがスンごくカッコよかったので
大満足!
ほんと,貧乏でも年とっても
汚れ役でもなんでもカッコいいんですよね,彼。
2009年07月21日 09:51
ななさん♪
予習といっても、少しだけ・・・
たまたま、同じような時代の映画を
観てたし、興味があったから
できたようなものです(笑)
DVDは発売されたのも
知らずにいました(大笑)
また、観たいですものね♪

このヴィゴさんは好いですよね~
時代背景とか物語の展開に
関係なくカッコいい♪
どんな姿でもカッコいい♪♪
予告でしか観てませんが
『GOOD』のインテリっぽい
お姿も素敵です!
物語は“ナチ”絡みっぽいので
大っぴらには言えないかもですが。

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